人気が高く応募者も多い「事務職」で採用されるためには
2018年は転職マーケットがとてもアツく、転職求人倍率も非常に高い水準を保っており、「転職しやすい年」と言われていました。
2019年現在も転職有効求人倍率は 2.13倍と高水準をキープしていますが、事務職の求人倍率は2018年で0.19倍とかなり人気があるということが分かります。これは、3人に1人しか採用されないというデータで、さらに好条件の事務職への転職となるともっとハードルが高くなります。
相変わらず事務職は人気職種
事務職は転職希望者からも人気があります。また、営業から事務へ転身など、他職種から事務職への転職を希望する人も多くいるため、おのずと転職の倍率は低くなってしまいます。
また、給与が安いなどこだわりがなければ事務職の求人はあるものの、給与や待遇が良い求人には応募者が殺到する傾向があり、少ない採用枠から勝ち抜かなければいけません。
そこで、このページでは事務職への転職を希望している人のため、「好条件の求人の見つけ方」、「取得しておくと有利な資格」、「面接攻略方法」をお伝えします。
好条件求人の見つけ方
ハローワークに行って事務職の求人を見ていると、月給16万~18万円の求人が多いと思います。実際に事務職は給料が低い会社が多いです。しかし、営業職と変わらない給料を支給している会社も多く存在しています。
そんな好条件の求人との出会い方で一番ベストな方法は、転職エージェントに求人提示をしてもらうことです。
転職エージェントをフル活用する
転職エージェントを利用するメリットは、非公開求人を多数保有していることです。
転職サイトなどは一般的にすべて公開求人となり、自ら「事務職」を検索して探し出すのですが、転職エージェントを利用すると、一般には公開していない求人を提示してもらえます。
また、事前のヒアリングで給与の希望を伝えることで、希望に見合う求人を提案してくれることも特長のひとつで、効率的に求人を見つけ出すことができます。
企業がエージェントに採用成功料を支払うため、無料で転職サポートを受けることができるので利用しない手はないでしょう。
※なぜ非公開求人を多く抱えているかというと、公開することで希望者が殺到するような好条件の求人の可能性があり、面接担当者の労力軽減や、良い人材に絞って採用活動を行いたいという企業の意図から非公開求人となっています。
事務職求人に強いエージェント
転職エージェントのなかでも得意としている業種もさまざまで、取り扱っている求人もエージェントによって異なります。
ここでは、事務職に強いと評判の転職エージェントをご紹介します。
ひとつのエージェントに絞らずに複数社に登録することが求人の取りこぼしを防ぐという意味でもおすすめです。
求人数が豊富で、非公開求人の事務職も10,000件以上とかなり豊富です。複数登録のひとつに入れるべきです。
サポートもしっかりしていると評判のエージェント。全国対応しているので、こちらも登録しておくべきエージェントの1つと言えます。
3.パソナキャリア
こちらも全国対応のエージェント。女性の転職サポートとしてもかなり好評なため、女性に特化した事務職の求人も豊富に揃っています。
トータルの求人数は他に比べて減るものの、実績も豊富で利用者の70%以上が年収アップを叶えています。
大手の求人数も豊富で手厚いサポートも人気。幅広い年代の転職希望者に利用されているので、希望にマッチした求人に出会いやすいのも特長です。
※画像の求人数は2019年2月末現在のものです。
取得しておくと有利な資格
事務職の求人は資格がなくても応募できる求人が多いため、無資格で応募している人が多いと思いませんか?
ですが、これまで転職活動をサポートしてきた経験から、事務職への転職では資格を有している人のほうが内定率が圧倒的に高いという実績も出ています。
今すぐ転職活動を考えている人は、「短期間での取得なんて無理だし自分には関係ない。」と思うかもしれませんが、面接時に「●●資格取得のため、講座を受講している。」と話すだけでもだいぶ印象も変わってきますし、実際に転職したあとの職務で活きてくること間違いありません!
事務職でも資格取得がおすすめの理由
事務職で資格があると下記のポイントで評価されやすいです。
スキルや仕事に対する姿勢
スキルや仕事に対する姿勢
事務経験による具体的な業務実績はなかなか言葉に表しづらく、差別化もしにくいものです。その分資格があれば、経理やパソコンスキルなど具体的な実力の指標につながります。
有資格による給与アップ
有資格による給与アップ
資格を持っていることで資格給が加算されることもあります。また、昇給には資格取得が必須という項目を設けている企業もあります。ユニクロを展開しているファーストリテイリングや楽天などは社内で英語が公用語となっており、TOEIC●●点以上必須という条件を掲げている企業も珍しくなくなってきました。
専門職として重宝される
専門職として重宝される
例えば社内でイラストレーターやフォトショップなどを触れる人があなたしかおらず、さらには資格まで取得している場合は事務職でありながら専門分野に長けている人として重宝されるでしょう。簿記検定なども同じで経理分野で重宝されます。つまり、資格を有しているということは将来的なキャリアアップにもつながる可能性が大きいと言えます。
事務職で役立つ資格7選
事務職はビジネスマナーやパソコンスキル、計算能力など幅広い業務スキルを求められます。そのうえで資格を保有していれば面接時の武器にもなりますし、姿勢が熱意として伝わるほか、給与・キャリアアップの面でも役立ってきます。
ここでは、事務職で役立つ資格を7つ厳選してご紹介します。
マイクロソフト オフィス スペシャリスト
おすすめレベル
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)とは、Word、Excel、PowerPointなどのスキルを証明する国際資格です。WordやExcelは業務で使用できなければ事務職としてあまり魅力に思われないかもしれないくらい、できて当然のスキルとされています。また、PowerPointを使用することができれば営業のアシストとして企画書を制作したり、顧客管理が必要であればAccessというデータベースのソフトを使用できることもスキルの証明として役立ちます。
TOEIC
おすすめレベル
英語能力を証明する資格として世界標準となっているTOEIC。上述したように応募基準でTOEIC●●点以上と設けている企業も多く、特に大手の企業になるとこの基準を設けている企業が多い傾向にあります。独学で英語を勉強することはある程度の英会話能力がないとなかなかハードルが高く難しいのですが、現在はスカイプで本場の外国人と英会話を通してレッスンをするなど、勉強しやすい環境になりました。もし、事務職でそれなりの待遇を求めるのであればTOEICを受験しておくことは必須と言えるでしょう。
簿記
おすすめレベル
前職で経理をやっていた場合、簿記の資格があるとより説得力のあるスキル証明になります。もし同じ経理希望の転職者のライバルがいて同じように前職で経理を担当していた場合、簿記の資格を持っている方のほうが有利になります。もし日商簿記2級以上が目安となります。
アドビ認定アソシエイト
おすすめレベル
アドビ認定アソシエイト(ACA)とは、Illustrator、Photoshopなどを提供しているAdobe社によって公認されている国際認定資格です。近年は社内制作物などを内製化しているところが多く、その中でもデザイン性の高い制作物を作る場合はIllustratorのソフトは必須になります。このソフトを扱える人はまだまだ少ないので、資格を取得しておくことでスキルのアピールに大きく役立つでしょう。
社会保険労務士
おすすめレベル
事務職のなかでも総務職を希望するのであれば社会保険労務士はおすすめの資格です。社会保険労務士は簡単に言うと人事部門に特化した資格で、労務管理における相談・指導や年金などの社会保険に関する問題に応じることができるなど、人事分野でのスキルを発揮します。単に社員が働きやすい環境を築きたいという理由ではなく、資格に絡めて志望理由を話すことでも随分と説得力は変わってくるでしょう。
秘書検定
おすすめレベル
秘書検定は必ずしも秘書業務をする人だけに必要な資格ではなく、ビジネスマナー全般のスキルを証明することができるので、一般的な事務職でも電話対応などをする機会も多いことから十分にスキルを活かせる資格です。いくつか階級があり、1級になるとTOEIC470点以上を有していないと検定を受けられないことから、級が上がれば上がるほどビジネススキルを持っているという評価もされやすくなります。
医療事務
おすすめレベル
医療機関は今後もニーズが高まる一方と予測されているので、安定した職に就きたいのであれば病院事務はおすすめです。そのうえで病院で事務職を希望する方は必ず取得しておいたほうが良い資格が医療事務の資格です。直接診療報酬計算などに関わらなかったとしても、病院勤務をするうえで絶対身につけておいたほうが良いでしょう。
資格取得で人気のスクール
今はオンラインや通信講座で資格取得を目指せることができる時代です。ここでは、オンライン講座で人気のスクールをいくつか紹介します。
パソコンスキル関係
Excelなど実務的な分野はもちろん、Illustratorなどデザイン関係の講座も用意されています。価格は講座によって異なりますが、1講座1,400円~とお手ごろです。
簿記関係
日商簿記2級の対策講座から、実務で重要となるExcelの基礎を学べる講座が月額980円~用意されています。スマホで学習できるスタイルも魅力。
英会話関係
毎日課題が届くスタイルで、実際にネイティブの先生から添削をもらえるスマホで学ぶ英会話。1日あたり約490円で学ぶことができます。
オンライン形式の英会話教室。毎日50分で3ヶ月間レッスンの時間がありますが、短期で集中的に本格的な英会話を学びたい人にはおすすめです。返金保証もあるので時間をさける方はトライしてみる価値ありです。
リクルートが運営するTOEIC学習サイト。動画なども豊富でスマホで学べる環境も魅力。満足できない場合は返金対応もあり、1週間無料で体験できるので、体験から始めてもいいかもしれません。
筆記試験対策
書類審査が通ったのであれば、次に筆記試験、面接が控えています。
中途採用試験においても、SPIや一般常識などの筆記試験を設けている企業が多くあります。内容としては時事問題や国語、数学、物理など幅広い分野から出題されます。学生時代に解けた問題でも時間が経つことで忘れてしまうものです。万全の準備のためにも今一度筆記試験の復習をしておきましょう。
こちらのページで筆記試験でよく出る問題を随時更新していますので時間のある方はチャレンジしてみてください。
SPI&一般常識問題
面接攻略方法
事務職は、営業のように売り上げなど具体的な実績を挙げにくいことから、面接での応答はかなり重要になります。自身のスキルや魅力をしっかりと伝えることができるように対策をしておくことが重要です。
質問に対しての回答例文や伝えるべきポイントは下記のページにまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてください。
面接対策
まとめ
好調な転職市場においても3人に1人しか採用されないほど内定ハードルの高い事務職は今後も人気職種のままあり続けるでしょう。ずっと事務職をしていた場合、他の事務職希望の人と実績の違いをアピールしづらい部分もあることから、求人の探し方、資格、筆記試験、面接とすべての要素において対策をして、万全の体制で試験に臨むことが大切です。