とうとう2019年10月に、消費税が10%に引き上げられることが首相により表明されました。転職の時に知っている人と知らない人では手続きの労力などが変わってくる、転職や退職の際に気を付けるべき税金のポイントについてお伝えしたいと思います。税金についてよくわかっていないという理由から面倒なことになってしまわないようにしましょう。
退職から期間が空く場合は自身で国民年金に加入する必要あり
退職してから継ぎ目なく新天地で働きだす場合は気にする必要はないのですが、期間が開いてしまう場合は、自分で国民年金に加入しなければいけません。
これはどういうことかというと、すべての国民は国民年金に加入しなければいけないという義務があり、在職中は企業を通して入っていたのですが(第2号被保険者)、退職にともなって、自営業や学生、無職の方が該当する第1号被保険者に移行するためです。この第1号被保険者の場合は、自分で役所に行って手続きをする必要が出てきます。
退職時に扶養家族がいる場合は、家族も第1号被保険者に移行することになるので、手続き上の注意が必要です。
国民年金の手続き方法について
退職後14日以内に市役所に行き、手続きをする必要があります。持参するものは年金手帳・印鑑・退職日がわかる書類です。
在職中は、給与から保険料が引かれていましたが、退職後は自分で保険料を支払う必要があるので、再就職までに少しの間が空いてしまう場合は、多少の手間が生じてしまうのです。
所得税について
退職した年と同じ年に再就職した場合は、再就職再起で納税の手続きや確定申告を行ってくれるので、スムーズに移行はできるのですが、再就職が次の年にまたいでしまった場合、自身で確定申告を行う必要が出てきます。
【重要】住民税について
在職中は給与から引かれる住民税ですが、退職時期によっては少し手続きが面倒になります。住民税は、1月~12月の1年間の所得に対して課された税金を翌年の6月から納めなければいけません。そのため、退職時期によっては支払う住民税が異なってきます。
1月~5月末までに退職した場合
1月1日~5月31日までに退職した場合は、5月分までの住民税を一括で納める必要があります。退職付きの給与や退職金が納めなければいけない住民税よりも少ない場合、自治体から送られてくる納税通知書にしたがって自身で納めることも可能です。
6月~12月末までに退職した場合
6月1日~12月31日までに退職した場合は、退職月以降に残っている住民税を、自身で納めなければいけません。自身で納税することを普通徴収というのですが、転職時には、転職先の総務担当者に特別徴収への切り替えを申し出る必要があります。
また、6月1日から退職をした月までに支払われた給与と退職金に課税される住民税は、翌年に支払う必要があります。退職後の収入が極端に少ない場合は、あらかじめお金の用意をしておかないと、支払いが滞ってしまう恐れがあるので注意をしましょう。
在職時は特別徴収として給料から引かれていた住民税。あまり支払いに関して意識をしていなかったかもしれませんが、退職に伴って自身で納めなければならない普通徴収へと切り替わり、うっかり支払いを忘れた場合、延滞金を支払わなければいけなくなりますので注意が必要です。
また、内定から退職までの流れや気を付けるべきポイントはこちらで解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。