応募者に会社や職務内容の説明を行う際に、どこからどこまで話せばよいかを確認するのを意図して行われるケースがほとんどです。しかし、同時に入社意欲を問われる質問でもあるので、「求人概要以上のことはあまりよくわかりません。」と答えてしまうと、限りなく不採用に近づいてしいます。転職者の面接であれば事前に応募企業のことは必ず調べるとは思いますが、事前に企業研究を行ったうえで面接に臨むようにしましょう。
情報源があまりなかったとしても、知ろうとした姿勢を見せること
企業研究を行うということは、志望意欲にもつながっていると面接官は考えています。転職エージェントを利用すれば、HPにも載っていないような応募先の企業に関する情報を提供してくれますが、自分から応募した場合は、HPなどで情報を収集する必要があります。手に入る情報は限りあるとは思いますが、調べたという努力を示すことが必要です。
それでは、実際に活用できるモデルトークを見ていきましょう。
応募先のブランドやサービス内容までは知っている
回答例
「実際に御社のサービスを利用しているので、他社との違いなども把握しています。また、今回応募させていただいた業種に関しては未経験なのですが、他社では●●のようなサービスを提供すればいいのにと思うようなサービスを御社が提供していることにも非常に関心を持ちました。」
ポイント
例えば、個人に向けてサービスを展開している企業であれば、「直接サービスを利用してみる」など、実際に体験することも大切な要素のひとつです。もし、仮に体験できない場合でも、他社と比較をしたりすることで、応募する企業の強みも見えてきます。行動することで企業に対する知見や理解も深まり、会話の幅も広がります。「商品やサービス、業務内容についてはおおむね把握しています。」など理解していることを伝えられると、あなた自身の印象もよく受け止められます。
掲載されている求人情報以外は得られなかった
回答例
「現職場も同業であることから、業界の流れや競合のほか、一連の仕事の流れは理解しているつもりです。取扱業務の幅広さは求人広告で拝見しましたので、顧客に応じた対応が可能なのだと感じ、その点に魅力を感じました。」
ポイント
得られる情報が求人情報しかない場合も稀ですがあります。そのような場合、人事担当者も会社のことをしっかりと把握できているかというようなことは考えておらず、どちらかというと業界に対する理解や職務内容に対する理解をしたうえでの応募なのかを見定めようとしています。「求人情報の情報しか得ることができませんでした。」と答えずに、業界について調べたうえで会社の営業方法など、気になる詳細については「質問はありますか?」と尋ねられた際にするというケースでもよいでしょう。
一通りホームページで調べた
回答例
「御社については以前から存じ上げており、ホームページも一通り拝見しました。ですので、主要な業務内容については理解しているつもりです。ですが、今回の募集に合ったキャッシュレス決済のニーズ拡大における新規プロジェクトに関しては、これからの一般消費者の決済手段ということで考えると、非常に重要なものになってくると思います。ですが、どのような手法のサービス利用を広めていくかということまでは申し訳ございませんが把握しておりません。」
ポイント
「どのくらい会社のことを知っていますか?」という質問は、冒頭でもお伝えしたように、どこからどこまで話せばよいかを確認するのを意図して行われるケースがほとんどです。そのため、業務内容に関する詳細な案層までは語らなくても大丈夫です。上記の場合、新規プロジェクトのみ把握できなかった。ということなので、面接官はすっと新規プロジェクトについて語ることができるわけです。また、調べたことと相手の意図することがずれていると、しっかり調べましたアピールをしても、「的外れだ」と不採用になる場合もあるので注意が必要です。
まとめ
ホームページが充実している会社は、企業分析も行いやすいのですが、ホームページが充実していない会社もたくさんあることを念頭に入れておきましょう。その場合、実際に利用できるサービスであれば利用するなどして、あらかじめサービス内容について体験しておくこともよいでしょうし、一般個人が利用できるサービスがない場合は、同業他社について調べてみるのもひとつの手です。
また、転職エージェントを利用している場合は、エージェントが必ず企業の情報について教えてくれるので心強いです。エージェントを活用して応募企業を決めたという人は、企業の強みなどを聞いてみてください。