職務経歴書を記載したとしても、必ず口頭でも聞かれる質問です。質問の意図としては、“書面では伝わりづらい職務レベルや新しい仕事への適性などを探ること“にあります。また、合わせて会社内での立場や後輩たちへのマネジメント経験についても尋ねられることもあります。
志望している職種の関連経験をピックアップ
これまでの実績や関わってきた顧客の対象、売り上げ実績などを具体的に話す必要があるのですが、だらだらと話してしまってはいけません。長くても1分以内でまとめて話すようにしましょう。
それでは、実際に活用できるモデルトークを見ていきましょう。
未経験の職種に応募する場合
回答例
「現職では求人広告の営業をしており、どのような人材が欲しいのか、またそれに適したPR手法や時期はどのようなものが最適かを提案していました。また、営業とはいっても幅広い業務を担当しており、見積もり作成や広告の制作業務、またパートナー企業に対する発注書の作成や伝票作成まで、私自身が担当していました。これらのスキルも生かしたうえで、御社の営業事務として貢献できればという思いでいます。」
ポイント
もし同業種への転職をアピールするのであれば、提案方法の工夫や具体的な売り上げ、または社内での順位などを伝えることで、「私は即戦力になることができます。」ということをアピールするべきですが、上記のように異職種への転身を考えているのであれば、入社後すぐに役立ちそうな経験を付加して話すことが、説得性を持たせた回答になります。漏れのないアピールをするためにも、あらかじめ転職活動の準備で行った、キャリアの棚卸をしっかりと振り返り、応募企業の仕事内容についても理解を深めておきましょう。
経験から身についたスキルを生かした応募
回答例
「これまではバスガイドとして、対面でお客様が満足できる時間の提供を心掛けていました。その中でも外国の方の対応をすることも多く、英会話教室にも通い、英語での対応を心がけていました。近年インバウンドにも力を入れている御社では、外国の方のお客さんも取り込んでいきたいということをエージェントから聞きましたので、英語でのコミュニケーションを図りながら顧客満足度を高めていく一員になれればと思い志望しました。」
ポイント
実務経験を通して得たスキルかが評価されます。上記では、経験から「コミュニケーション力」、「多言語でのコミュニケーション」をアピールしています。実務の特色やどんなコミュニケーションを取って、どのように満足してもらえたか。までを付加して伝えるのもよいでしょう。また、どの程度できるのかを面接官は知りたがっているので、「あまり自信がないのですが…。」というような言い方や、「一応できます。」などの言い方は避けましょう。この場合は謙遜せずに「日常会話レベルの英会話であればできます!」などはっきりと答えるようにしましょう。
キャリアを生かしたステップアップ
回答例
「これまでは転職エージェントとして、20~30代の若い世代を対象とした転職サポートをしてきていましたが、近年転職希望者から外資の職場を希望されることが増えるようになりました。そこで、これまでの経験を生かして、御社のように外資系にも強いエージェントのコンサルタントとして、転職希望者により満足のいく転職支援をしていきたいと考えています。」
ポイント
どの職場でも数年在籍することで、経験する業務も多岐にわたってくるので、職務内容については書かれていない情報もしっかりと伝えることが必要です。「これまで転職支援を行ってきたので、スキルや経験を生かして同業種でもある御社に貢献したい。」という言葉だけでは職務経歴書を暗記して読み上げているのと一緒です。書類に書かれていない情報も付加することで、あなた自身のスキルのレベルなども伝わりやすく、良い印象にもつながります。
まとめ
職務経歴をは話すうえで重要視したいのは、書面に書かれていることを暗記して言うのではなく、書面に書いてある職務経験から得た「知識・スキル」をどのように身につけたのかを説明することです。
また、キャリア経験が豊富な人ほど職務経歴について話すのは難しくなります。あらかじめ要点を絞って、事前にまとめておくことが必要です。