看護師特定行為と今後のキャリアについて
2025年問題をはじめ、今後の医療を支えることを目的として、平成27年10月より、38の特定の医療行為について、所定の研修を受けた看護師が特定の医療行為(特定行為)を行うことができるものとする「特定行為研修制度」が開始されました。
看護師の特定行為とは?
近年は、これまで以上に看護師のより的確な判断を求められるようになっています。この特定行為研修を修了した看護師は、「特定行為」として定められた38行為について、医師があらかじめ作成した手順書に基づいて、具体的指示を待たずに自らの判断で特定の医療行為を実施することができるようになります。特に今後増えると見込まれている在宅医療の現場では、この特定行為に対する役割は特に重要になると考えられています。
そのため、看護師の業務としての責任が伴う一方で、医療行為の幅が広がり自身のスキルアップにもつながります。
特定行為を行う際のながれ
特定行為研修を受ける前と後では、どれだけスムーズに医療行為が行えるようになるでしょうか。図に沿って説明します。
これまでは、特定の症状を繰り返す患者さんに対して、
- 症状悪化の疑いを看護師が察知
- 看護師が医師に報告
- 医師から看護師に点滴等の処置をする指示を与える
- 点滴などの処置を実施できていましたが、
研修を受けることで、
- 症状悪化の疑いを看護師が察知
- 特定行為の範囲内であれば、指示書に基いた医療行為を実施
と、指示を待たずに医療行為を行うことができるので、よりタイムリーな対応が可能になります。この特定行為が浸透していくことによって、病院の機能分化や役割分担が進んでいる中、医師と看護師の役割分担も加速していくでしょう。
特定看護師の求人は確実に増加中
大規模の病院では特定看護師を求めているところが確実に増えてきています。また、国が病院自体の役割分担を推進しているため、この流れは今後も増大していくことになるでしょう。それに対して、特定行為研修の修了者は研修が始まって以来まだ1,000人にも満たないので、特定行為研修を修了した看護師は非常に重宝される存在となっています。
看護師の転職に特化したエージェントを利用して、より有利な条件での転職を
特定行為研修を修了したけれど、同じ職場では給料があまり変わらないと嘆いている看護師がいるのも事実です。特定行為研修は約1年間の研修期間があり、難易度も決してやさしいものではないです。ですので、努力した結果に見合っていないと不満に感じる看護師の声が出てきています。ただ、特定看護師を求めている病院は、今は全国的にも数少ない特定看護師を求めているので、通常の待遇よりもよい条件を用意している病院が多くあります。
それらの求人はハローワークや病院で探すことができる場合もあるのですが、非公開求人のケースが大半です。なぜかというと、同年齢の看護師に比べてよい給料を提示しているため、今その病院に勤めている看護師からの不満が出るのを避けるためです。
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また、特定行為研修を修了した、もしくは終了予定の看護師は、今が転職のチャンスでしょう。経験やスキルの面で、転職を考えているほかのライバルよりも有利に転職活動を進めることができます。
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まとめ
今後の医療を支えるため、国をあげて増やそうとしている特定看護師。今は修了者数が少ないので、非常に重宝されている存在です。経験やスキルを活かしてキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか?
- 特定行為研修を修了した看護師はまだ数が少ないので、転職を有利に進めることができる。
- 特定行為研修を修了しても、同じ病院内では給料の大幅アップは今のところ望めない。
- 特定看護師を求めている病院は増加中でこれからも増え続けると予想されている。
- 特定看護師の求人案件は、オフィシャルに出ている求人よりも非公開の求人のほうが好条件の案件が多数。
- 非公開求人を多く保有している転職エージェントを上手に活用する。